**麻雀蒐穂録**

マージャンとはギャンブルとはゲームとは…そしてプロとは…!

遠い昔、歌舞伎町のけもの道を徘徊していた 畏怖るべきアウトロー達との交遊を
途切れた記憶の糸を紡ぎながら回顧録まがいに書き起こそうと思います。

 ※実体験以外に風聞や創作も加味するつもりです。フィクションとしてお読み下さい。

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夜の訪問者(3)

三日三晩…その日も不眠不休で牌を叩いていた。
すでに意識が朦朧として、昼夜の判断もつかなくなっていた。
その時、背後でドアの軋む音がして冷たい風が流れ込んできた。

一階の入り口のドアが開いたのだ。その風圧が三階のドアを揺らす。
しかし、この時間、一階のドアには鍵が掛かっているはずだった。
階段を上ってくる靴音が聞こえた。一人のものではない。
状況の異変に対する感覚だけが研ぎ澄まされていた。
鍵は…開けたのか、掛け忘れていたのか…?
事前に外の客から錠を開けてくれとかの電話が入った記憶はない。
深夜に連絡も入れずにいきなり乗込んでくる複数の客…
ガサ入れか…?!
私は反射的にサイド・テーブルの籠に手を伸ばしていた。
放り込んであった現金を鷲づかみにして、ポケットに捻じ込む。
それを見て皆が手を止め、怪訝な顔で私を見詰めた。
「どうした?やめるのか?」
対面に座っていたマスターの問いかけを手で制し、
「誰か上がって来る…、下の鍵は掛けて…」
私の言葉が終わらないうちに、ドアが外から開けられた。
手袋をした男がノブを持ったまま上半身だけ割り込ませて店内を窺う。

初めて見る顔だった。男を睨んだまま緊張に顔が強張る。
が…すぐに気付いた…刑事にしては身なりが良すぎるということに。
ガサ入れのデカは動きやすい服装が定番だ。
冬ならジーンズに革ジャンとかジャージ、ジャケット、半コートまでの
軽装で一気にバタバタと踏み込んで、現場を押さえ
「そのまま、そのまま動かないでッ!」と
すばやく現行犯の証拠品を確保するのだ。
高級地のロングコートにカシミアのマフラー姿で踏み込むデカはいない。
初めから潜入しているネズミ(スパイ)役なら有り得るが…

何者か…小太りで顔立ちは歌舞伎役者を思わせる上品な人相だが。
「…打てますか?」
男はドアから半身を乗り出した姿勢で、カウンター内のママに問いかけた。
「は、はい…」
応えながら、ママはマスターの顔色を窺う。
「ウチはオトシ(ブー麻雀)ですけど、よろしいですか?」
マスターが卓上から愛想笑いを浮かべて確認をとると、
男は振り向いて後ろの連れに「いい?」と問い掛けていた。
そして「結構です」と頷いてから、おもむろに入店した。

私はガサ入れでは無いと安心した途端に緊張の糸が切れ、力が抜けて
麻雀を続ける意欲も失ってしまっていた。
もう止めた方が良い、この回で抜けようと思った時、
「店の閉めの時間だから、一旦戻って出直すから…」
上家で打っていた高級クラブの部長の言葉を聞いて愕然となった。
クラブの閉めの時間…?! 
「今、何時よ?」
「11時だけど、お昼までは戻れないから、後で電話入れるワ」
お昼とは夜の業界で深夜、午前0時のことである。
「まだ11時…?」
自分がひどい錯覚をしていたことに気付いた。
私の意識では、もう三日目の午前3時頃だと思っていたのだ。
風俗営業の違法営業時間帯だと…だからガサ入れかと…
そういえばママも、まだ店に残っているではないか。
いつも午前0時に一階のドアに鍵を掛けて帰宅する役目のママが…
もう駄目だ。限界だ。いきなり眠気が襲ってきた。
「ムラちゃん、ピンチー!」
大声で、奥の応接場で新参客の応対をしているメンバーを呼びつけた。

その時、先刻は安堵のあまり見過ごしていた連れの方の客と目が合った。

何処かで観た顔だ、確かに見覚えのある顔だった…

あれは確か博多浪人…そうだ麻雀新撰組の…

次回、小島先生の間伍筒とか…の話
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テーマ:麻雀 - ジャンル:ギャンブル

コメント

今回は

洒落者で、楽しく賑やかな麻雀を打つ(個人的な印象)小島御大の話ですね(^-^)

だからコメントに博多弁が入ってたのか…。

子皮 さま

私はこの時一度だけしか会ってませんが
印象通りの楽天的で明るい方でした。
博多弁は…福岡、熊本、鹿児島、長崎、大分、宮崎
みんな九州弁ということで細かい区別がつきません
アメリカは英語…みたいなものです。済みません…<m(__)m>
あ、佐賀県を忘れていた…
歌舞伎町に佐賀出身の旧い友人が居るのに…。御免ね○ッちゃん。

忘れちゃだめですよ!

小島御大ネタで競艇のある県を忘れたら怒られますよ(笑)
私は偶然に三度お見掛けしましたが、そのうち二度は競艇場でしたから(^^;)

ふと考えたら、私が競艇に行くのは稀なので、すごい確率で会ってる事になってますよ(笑)

子皮さま

博打好きにも程があるってやつですね。
私は羨ましいです。あんな生き方ができたら最高でしょう。
田園調布に家が建つって位、博打にお金使ってると思います。
借金踏み倒しも含めて、金を回せるってのもやっぱり一つの
男の甲斐性でしょうから…

今、日本プロ麻雀連盟のサイトで先生のインタヴューの記事を
読んできたところですが…やっぱあの方の姿勢が私は好きです。
できれば今夜にでも記事を書き上げたいと思ってるのですが
月末でちょっと多忙…というところなんですw。

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   出来れば天国から
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