**麻雀蒐穂録**

マージャンとはギャンブルとはゲームとは…そしてプロとは…!

遠い昔、歌舞伎町のけもの道を徘徊していた 畏怖るべきアウトロー達との交遊を
途切れた記憶の糸を紡ぎながら回顧録まがいに書き起こそうと思います。

 ※実体験以外に風聞や創作も加味するつもりです。フィクションとしてお読み下さい。

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メンバー百景(1-I)

工藤君の聴牌を確信し追撃を想定しながら打った私の先制リーチ…

man1m.gifman2m.gifman3m.gifpin2m.gifpin2m.gifpin2m.gifpin3m.gifpin4m.gifsou7m.gifsou7m.gifsou7m.gifsou8m.gifsou9m.gif  ドラ7索sou7m.gif

ドラが暗刻で役無しの聴牌だからというような安易な選択ではなかった。

私の手は好形のマチではないのだ。勝算がみえたわけではない。
ただ、私は後手を踏んでいることを自覚していた。
先手を取っているのは、やはり工藤君なのだと感じていた。
だからこの後の自手の変化に自信が持てなかった…

東パツの親が、いち早く聴牌しながらヤミ聴で回している…
彼がリーチをしないのはマチの良し悪しでは無いはずだ。
ダマでもあがれるが、手変わりで得点が極端に跳ね上がるような牌姿…
リーチをためらっているのではない、余裕を持って回しているのだろう。

私のリーチに向ってノータイムで打ち出された工藤君のリーチ宣言牌。
手出しのpin9m.gif⑨が私の河を無視した無筋の牌だったことは確かだった。

今日の工藤君は好調を盾に不安や迷いから解放されているに違いない。

凡そ勝利の女神は焦燥と執着には背を向け、余裕と諦観に微笑む。

彼が余裕なら、私は諦観で挑むしかない…


一発目…盲牌の指先にザラリとした斜めの感触が走った。

まぎれもないpin3m.gif③だった…

一巡待てばpin2m.gif②切りでこの手

man1m.gifman2m.gifman3m.gif pin2m.gifpin2m.gifpin3m.gifpin3m.gifpin4m.gif sou7m.gifsou7m.gifsou7m.gifsou8m.gifsou9m.gif

ピンフーになり一盃口も見える聴牌になっていたのだ。

たった一巡…なぜ待てなかったのか…

私は未練と後悔を押し殺して、その無情の牌を静かに河に浮かべた。

瞬間、工藤君の眉根が微かに反応し、私と目が合った。

微笑と苦笑が入り混じった目が、私に対して無言の会話を要求している。

『どうした…? pin3m.gif③があたりだったのか?』 私の目線の問い掛けに。

『ええ…助かりましたねぇ、天羽さん…』 彼の表情がそう応えていた。

『……!?』

手変わりの前はpin3m.gifpin6m.gif③⑥のマチだったというのか…?

いや、pin9m.gif⑨が手出しでマチが変わったなら…pin3m.gifpin6m.gifpin9m.gif③⑥⑨だったはずだ!

右端四枚が筒子の構成で…そこから下が③④筒まで伸びている…!?

手牌の半分以上が筒子構成なのか…?

メンホン、メンチンは…? 無いだろう。

それなら③⑥⑨筒マチで充分なはずだ。 

一気通貫を絡ませるなら別だが、親でそこまで待つとは思えない…

だとしたら、筒子がどのように上昇変化したのか…

工藤君が一発目のツモ牌を「チッ!」と舌打ちして切り捨てた。

pin9m.gif⑨だった…

自河に並んだ二枚の⑨筒を私の③筒よりも悔しそうに睨んでいる。

私はふっと我に返った。
リーチを掛けたあとで、他人の手を読んでいる自分に気付く。
いつになく愚かな作業をしている自分が可笑しかった。
自嘲の溜息をもらした瞬間、工藤君の手牌の形がスーッと頭に浮かんだ。

マチはpin2m.gifpin5m.gifpin8m.gif②⑤⑧だ…

手役はタンピン・三色… 567か678の三色なのだ。

⑨筒の手変わりを待ったのも、マチの変化も、それなら解る。

読みが当たっても外れても、もはや無益なことだが…
②⑤筒は私のあがりで、⑧筒を引けば…私の負けだと思った。
と同時に、勝機が見えた。

工藤君は余裕の上の執着でミスを重ねている。
彼が先制リーチをかけていれば、ほぼ間違いなく彼のあがりだった。
私の③筒でも、自分で並べた⑨筒でもあがれていたはずだ。

そして私がリーチをしなければ、彼は手変わり後もダマ聴で構えていたろう。
私は②筒を切り出してしまう…彼の方が優位に立っていたはずだ。

私にとっては、唯一あのタイミングで先制リーチに出なければ、
手変わりの②筒でも③筒でも振り込みの可能性が大であった。

私は愚形を受け入れた諦観のおかげで刃の下を潜り抜けたのだ。

先の後、後の先の紙一重の挾間を…

そう思ったとき、なぜか勝てると確信した。

そして程無く、私は四枚目のpin2m.gif②を自摸りあげ、満貫をものにした。

工藤君がジッと私の手を見詰める。

man1m.gifman2m.gifman3m.gifpin2m.gifpin2m.gifpin2m.gifpin3m.gifpin4m.gifsou7m.gifsou7m.gifsou7m.gifsou8m.gifsou9m.gif  ツモpin2m.gif

一二三②②②③④77789 ツモ②

「リャンピンは…君の高目か…?」

私の問い掛けに、工藤君が頷いて手牌を倒して見せた。

man6m.gifman7m.gifman8m.gifsou6m.gifsou7m.gifsou8m.gifpin3m.gifpin4m.gifpin5redm.gifpin5m.gifpin6m.gifpin7m.gifpin8m.gif

六七八678③④赤⑤⑤⑥⑦⑧

手牌の形はおよそ読み通りだったが…

⑨筒との手変わりは右から五枚目の牌…pin5redm.gif赤⑤だった。

とすれば、彼が先に③⑥⑨筒マチのままでリーチをかけていたら、
私に一発で赤⑤筒を振り込んでいたかも知れない。
私が親のリーチに向って愚形の聴牌で即リーチに出られればの話だが…
一巡ためらえば③筒を持ってきて打ち込んでいたかも知れない。
いや、⑤筒の筋を頼りに②筒を通して①④筒マチで追いかけていたろうか…
そして、今度は四枚目の②筒をツモってきて愕然と…

麻雀は一摸一打の綾で天地が動転する。
その玄妙さにはまさしく痺れがくる…

この半荘の結果は、私が三着まで引きずり降ろされて終了した。
私のラス親で工藤君が赤牌三枚使いの跳満を引きあがり二着に浮上したのだ。
全員から祝儀を掻き集めて…

まだまだ、彼の勢いを止めることはできなかった。

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コメント

同テンの勝ち負け

傍から見れば根拠の無い自信でも、自分には確信出来る事があります。
テンパイ時に感じる上がれる気配、ツモ時に感じるヤな気配、店に入った瞬間の勝て(負け)る気配…

って、こんなのは野生生物にしか分からないのかな?(^^;)

子皮様

気配という言葉は、何かの存在を感じるという意味では、
確かに野生(動物?)的感覚の表現にむいていますね。

けはひ(けわい…気配は当て字)は五感の受容に置くようです。
主に嗅覚、感受性による感知の表現ですね。

言いたかったのは、五感以外の感覚ではありませんか?

勘や直感と表現されるものも究極のところは、
五感の因果を抱えていることになるのでしょうが、
インスピレーションや思惟思考を無視した瞬間的直覚的な感得は
主体的、生理的な閃き…私はそのように理解しています。
これは否定されるようなものでも、否定できるものでもないでしょう。

時折あちこちで上演される侃々諤々のオペラ・コミックは面白いのですが、
感性の有無や正否を論ずることに何の意味があるのか理解できません。
他人の感性に言及するのは、そこに何か不都合が発生するからでしょうか。
多分、当人たちに不利益が及ぶのでしょうね。又はその逆か…

私は常々思考の停滞や偏倚こそ戒むべきと思っております。

「君は、月を見てない時は、月は存在しないと思っているのか?」
神さんはサイコロ振らねぇ!の ベロ出しアインさんの問いかけです。

今夜は雨がパラついてます。
漆黒の空に月は見えませんが、月は遥か上空に輝いていると、
私は無条件に信じています。今のところはです…明日は解りません。

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年齢:知ってどうする?
職業:まとも、だから退屈で
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   出来れば天国から
   シースルーの羽衣の
   天女さまを希望…

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